埼玉県環境科学国際センター機関リポジトリ(個別情報)
■ ID 1155
■ 種類 論文
■ タイトル
Contrasting diurnal variations in fossil and nonfossil secondary organic aerosol in urban outflow, Japan
■ 著者   Yu Morino  (独)国立環境研究所
  Katsuyuki Takahashi  (財)日本環境衛生センター
  Akihiro Fushimi  (独)国立環境研究所
  Kiyoshi Tanabe  (独)国立環境研究所
  Toshimasa Ohara  (独)国立環境研究所
  Shuichi Hasegawa  埼玉県環境科学国際センター
  Masao Uchida  (独)国立環境研究所
  Akinori Takami  (独)国立環境研究所
  Yoko Yokouchi  (独)国立環境研究所
  Shinji Kobayashi 
   
■ 出版元 American Chemical Society
■ 出版年 2010
■ 誌名・巻・号・年 Environmental Science and Technology, Vol.44, No.22, 8581-8586, 2010
■ 抄録・要旨  2007年夏季に東京の風下地点において、加速器質量分析計による放射性同位体炭素(14C)を含む数種類の炭素性エアロゾルの測定とレセプターモデル(ケミカルマスバランス;CMB)の組み合わせによって、化石燃料由来と非化石燃料由来の二次有機炭素(SOC)の日内変動を初めて明らかにした。化石燃料由来SOCは日中に極大となる明確な日内変動を示した一方、非化石燃料由来SOCの日内変動は相対的に小さかった。このような挙動は、化学輸送モデル(CTM)でも再現された。しかし、CTMは人為起源二次有機粒子(ASOA)濃度を4〜7倍過小評価した。これは、日中のASOAの増大が、従来ASOAの主要な前駆物質と考えられてきた揮発性有機化合物(VOC)からの生成では説明されないことを示唆している。この結果は、未把握の半揮発性有機化合物(SVOC)、あるいは多相化学反応がASOAの生成に大きく寄与している可能性があることを示している。二次有機粒子(SOA)の生成過程の知見は限られているため、推定された化石燃料由来と非化石燃料由来のSOCの日内変動は、将来のSOAモデルの構築に重要な経験的制約を与えるものとなる。
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